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【全教・談話】児童生徒の学習評価の在り方について(報告)の公表にあたって 

全教より談話「児童生徒の学習評価の在り方について(報告)の公表にあたって-子どもたちの学びを励まし、すべての子どもの成長と発達を保障する教育の充実をめざす学習評価の確立を」が発表されていますので紹介します。 ■(談話)児童生徒の学習評価の在り方について(報告)の公表にあたって
子どもたちの学びを励まし、すべての子どもの成長と発達を保障する教育の充実をめざす学習評価の確立を

2010 年3 月30 日

全日本教職員組合(全教)
教育文化局長 今谷 賢二

1.中央教育審議会(以下、中教審)は、3 月24 日、初等中等教育分科会と教育課程部会の合同会議を開催し、教育課程部会に設置されていた「児童生徒の学習評価の在り方に関するワーキンググループ」による「報告」を了承しました。このワーキンググループによる「報告」は、改訂学習指導要領にもとづく学習評価の在り方、指導要録の在り方などについての論議を行い、2009 年7 月段階で関係団体からの意見書を求めるとともに、2 月22 日に「中間まとめ」を公表して、再度の意見の提出及び一般からのパブリックコメントを求めながら最終報告として取りまとめられたものです。今後、文部科学省による最終的な検討を経て、改訂学習指導要領による学習評価の基本的な在り方を提示するとともに、指導要録の改定に向けての通知が発出される予定です。
全教は、こうした一連の論議にかかわって、2009 年7 月3 日付けで意見書を提出するとともに、「中間まとめ」が公表された後には、2010 年3 月3 日付で再度の意見書を提出して、学習評価や指導要録にかかわる基本的な立場と見解を表明してきました。今回の「報告」は、全教が提出した意見書の提起の大半について耳を傾けることなく、評価を通じて改訂学習指導要領の徹底をめざす立場に貫かれています。すでに、意見書で指摘した諸事項を前提にしながら、「報告」にかかわる基本的な見解を明らかにしておきたいと思います。
2.今回のワーキンググループによる「学習評価の在り方」検討は、改悪教育基本法の具体化としての学校教育法の「改正」とそれを受けて官報告示された改訂学習指導要領のもとでの論議となったことが最大の特徴です。そのため、当初の論議では、改訂学習指導要領が示す教育の目標について、学習評価を通じてどのように徹底を図るかに論議の中心がおかれてきました。「関心・意欲・態度」にかかわる評価をいっそう強化する方向での議論が行われるとともに、「…新しい学習指導要領で目標自体が少しシフトしてきている部分がある。例えば、知識・技能を活用する思考力・判断力・表現力等をどうやって重視するか、そういう力を身につけさせる学習活動をどのように行っていくかということが、今まさに学校現場で問われている…」などの論議が繰り返されてきました。ここには、改訂学習指導要領を唯一の指標として教育活動を考え、学習評価についても「目標に準拠した評価」などの名目で、全教が指摘する「(学習評価は)教育活動の一環であり、子どもの学習を励まし、すべての子どもの成長と発達を保障するという教育の本来的任務をより充実したものとするためのもの」などの考えはありません。改めて、子どもたちと学習、教育の現状を出発点に、子どもたちの成長・発達を保障する教育の営みにふさわしい評価はどうあるべきか、職場を基礎にした大きな議論をすすめることが重要になっています。
3.改訂学習指導要領の徹底とともに、観点別評価の維持をはじめとする学習評価の現状を継続することに大きな力点がおかれたことも特徴です。それは、観点別評価にかかわって、従来の「技能・表現」を分離し、「思考・判断・表現」と整理しながら、「技能」を新たな観点に位置付け、ワーキンググループ内の論議はもとより、教育課程部会における異論を封じて「引き続き4 観点による評価」が結論付けられていることに象徴的に表されています。また、「学習活動におけるPDCAサイクル」が強調され、「学習評価を通じ、授業の改善や学校の教育活動全体の改善をはかる」ことが強調されています。「PCDAサイクル」とされるものが、本当に教育活動の充実に資するものか真剣な検討が必要ですし、「関心・意欲・態度」を中心とした観点別学習状況の評価の押しつけが、子どもたちの内面にかかわる「評価」の危険性を持ち、時としてその強調が教育活動そのものをゆがめていることを直視する必要があります。「観点別評価」など一方的な評価の規準や方法の押しつけを許さず、学習評価の基本に立ち返った論議と教育実践が求められます。
4.今回の検討にあたって、「子どもと向き合う時間の確保」が強調され、重要な検討課題とされました。
全教は、すでに提出した意見書などで「子どもたちの成長と発達を保障する教育のなかで期待される教員の本来的任務を遂行するためにも、この負担増、長時間労働の解消方向が検討されることを望みます」と期待を明らかにしてきました。しかし、ワーキンググループの論議では、繰り返し「評価方法の簡素化、効率化」が強調されながら、結果的にこれまでの評価方式が踏襲され、「教職員の負担軽減」は、「別の場で学級編制や教職員定数の改善に向けた議論が行われている」との理由で、まともな論議さえ行われませんでした。しかし、ワーキンググループの論議では、「小学校現場で、評価疲れというような言葉があるんですね。評価のための評価になってしまっているというようなこともあります。そういうふうにならないようにしていかなければいけないと思います」などの意見も出されています。この問題の早急な克服は、教育を充実させるためにも避けて通ることはできません。評価に時間を費やすあまりに、子どもに向き合う時間が少なくなるなど本末転倒の事態を打開するためのとりくみが急がれます。
5.今回の報告は、日常の学習評価とともに、指導要録の様式への議論に結びつきます。全教は、指導要録にかかわって、「指導要録及び指導要録の抄本の様式、その記入要領及び取扱要領の決定は…市町村教育委員会である」ことを基本とし、様式を押しつけないことを求めました。「報告」では、この基本には言及しながら、「異なる学校段階における円滑な情報の伝達を行うという機能」を理由に、「都道府県等の地域ごとに、一定の統一性が保たれる」ことも強調されています。様式を押しつけるのではなく、学校ごとの教育課程づくりを徹底して保障し、援助することによって教育の充実を図るという原則に立ち返ることが求められます。
6.全教は、絶対評価への移行とされながらも高校入試を想定した相対評価が残されている問題について、「入試選抜の現状にそぐわなくなった」との回答が85.2%にものぼっている文部科学省の調査も引用しながら、高校入試における調査書との整合への検討を求めてきました。ワーキンググループの論議や教育課程部会でのやりとりでも少なくない委員が言及しましたが、根本的な打開策を提示するには至りませんでした。2010 年4 月から公立高校の授業料実質無償化が始まる今こそ、矛盾の根本的解決のために希望するすべての子どもに高校での教育を保障する観点から高校入試の抜本的な転換が必要です。同時に、この方向は「無償化教育時代にふさわしい高校教育のあり方」への論議と具体的な教育実践の積み上げを必然的な方向としています。「高校では、観点別評価が広がっていない」などの言及にとどまらない学校づくり、教育課程づくりの具体化が求められます。
7.なお、指導要録の検討にあたって、「改正教育基本法や学校教育法の一部改正の趣旨を反映していくこと」が強調され、とりわけ「行動の記録」の見直しへの反映が打ち出されていることに注意が必要です。どの項目が想定されているかは不明ですが、学校教育法や改訂学習指導要領に示された目標に対応する項目が一方的に設定されることになれば、全教が意見書で指摘した「愛国心通知表」と同様の事態を指導要録によって生じさせる懸念を表明せざるを得ません。
8.今日、「貧困と格差」の広がりをはじめ、子どもたちをめぐるさまざまな困難が社会問題化し、子どもたちと教育は重大な困難のもとにおかれています。「競争と管理」の教育政策がこの困難に拍車をかけています。今こそ、子どもたちを人間として大切にする学校と教育、社会をつくることが求められています。そのためにも、子どもたちの現実をしっかり見据えた、一つひとつの学校からの教育課程づくり(=一つひとつの学校において作成される、教科・教科外にわたる教育活動の全体計画)が重要になっています。改訂学習指導要領の具体化という根本的な問題を持つ今回の学習評価に関する「報告」は、こうした今日的な課題に迫るものとはなり得ません。全教が、先の意見書において指摘した「教員は、生徒の進歩の評価に役立つと思われる評価技術を自由に享受するものとするが、個々の生徒・児童にいかなる不公平も生じないことを確保するものとする」(「教員の地位に関する勧告」第65 項)の規定と趣旨をふまえ、教育の自主性を守り、広げるための全国での奮闘を呼びかけます。

以上
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( 2010/04/01 17:28 ) Category 共闘 全教・日高教 | TB(0) | CM(0)
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