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【全教・談話】2011年度から使用される小学校教科書に関わる検定結果について 

全教より談話「2011年度から使用される小学校教科書に関わる検定結果について」が発表されていますので紹介します。

■【談話】2011年度から使用される小学校教科書に関わる検定結果について 
2010年4月1日
全日本教職員組合(全教)
教育文化局長 今谷 賢二

1.文部科学省は、3月30日、「平成21年度教科用図書検定結果」の一部を公表しました。今年度の教科書検定は、改訂学習指導要領の全面実施となる2011年度から使用が開始される小学校教科書にかかわるものです。教育基本法の改悪とそれに続く学校教育法の改悪、その具体化として位置付けられた改訂学習指導要領のもとで行われた初めての教科書検定です。すでに、全教は、2009年3月から4月にかけて強行された一連の教科書検定制度の改定(義務教育諸学校教科用図書検定基準、教科用図書検定規則の一部を改正する省令、教科用図書検定規則実施細則など)について、教科書を通じて改訂学習指導要領の具体化を図ろうとするものと厳しく批判してきました。このたび明らかにされた小学校教科書の検定結果は、全教の指摘と懸念を教科書検定という事実で証明するものとなりました。
2.それは、第一に改悪教育基本法のなかでも特に国民的な議論と批判の対象となった第2条とそれにもとづく学校教育法第21条の規定をすべての教科書に盛り込ませることが、事実上強制された検定結果となったことです。今回の教科書検定では、教育基本法第2条が示す「教育の目標」の5項目と申請図書(教科書)との対照表(取り上げているページ、行などを明記する一覧表)の提出が義務付けられました。文部科学省の公表では、これに関する検定意見はなかったとされていますが、これは、教科書会社が編集段階から改悪教育基本法の条文を意識して、すべての教科書に道徳心、愛国心、公共の精神などに関する教材が配置され、具体的な記述が行われていることを意味しています。マスコミ報道では、国語の教科書に神話が取り上げられるなどの実例も明らかにされています。教科書の実際は、採択期における「見本本」などを待たなければなりませんが、教科書記述を通した改訂学習指導要領の押しつけを許さない教育実践がいよいよ重要になります。
3.また、第二に改訂学習指導要領に盛り込まれた「発展的な学習内容」とも関連して、各教科とも教科書のページ数が大幅に増えました。明らかにされた検定結果では、現行の教科書と比べて平均24.5%の増となり、「理数教育の重視」路線のもとで、算数33.2%、理科36.7%のページ増という顕著な数字となっています。これは、改訂学習指導要領による授業時数の増加とともに、「教科用図書検定調査審議会」が「記述内容が質・量ともに格段に充実する」よう求めた報告を背景としたものです。教科書については、教育内容の科学性や系統性などについて、現場教職員から厳しい批判が行われてきた経緯もあり、内容の充実は当然です。むしろ、「学習内容の3割削減」などを一方的に主張し、子どもたちの学びと教育活動に重大な支障を作り出してきた責任こそ問われなければなりません。教科書価格(義務教育諸学校教科用図書購入費)の抜本的な改善など、よりよい教科書編集への支援を充実し、すべての子どもの学力を保障するための主要な教材としての教科書づくりへの努力が求められます。
4.とは言え、教科書の厚さが3割増にもなる新しい教科書のもとで、子どもたちの負担がさらに増え、豊かな学びや人間らしい成長・発達の障害とならないか懸念されます。すでに、改訂学習指導要領の移行措置が始まった2009年度から、全国の学校で「子どもたちも先生もクタクタ」など悲鳴に近い声があっています。「授業時数確保」が、多くの学校の至上命題となり、東京都では都教委自らが土曜日の授業を「公認」する事態にまで至っています。こうしたもとで、改訂学習指導要領にいう「発展的な学習内容」を口実に、すべての子どもたちに確かな学力を保障するという大原則がゆがめられてはなりません。子どもの現実を出発点にした、一つひとつの学校からの教育課程づくりがいよいよ現実的で、重要な課題となります。
4.さらに、第三に政府の見解について、教科書を通じて子どもたちに周知、徹底させる立場がいっそう強調されています。例えば、社会の教科書は4社5種類が検定されていますが、そのすべてで竹島(独島)の表記が行われています。前回までの検定で2社だけだったことを考えれば、教科書検定を通じて「政治的な意図」が具体化されたと指摘されても仕方ありません。問題の所在に意見の相違はあったとしても、子どもたちの発達段階を考慮した教科書記述とするという大原則がゆがめられてはなりません。一方、沖縄戦にかかわる記述もすべての教科書で行われ、しかも検定意見ゼロという結果も注目されます。密室での教科書検定であっても、国民世論の動向を軽視できない部分を持っていることは重要です。
5.今回の検定結果を受けて、小学校教科書は、これから「見本本」が印刷され、早いところでは6月下旬からの教科書展示会の開催が想定されます。8月末までには、2011年度から使用開始となる教科書の採択が全国各地で行われることになります。教科書採択にかかわっては、子どもの現実に日々向き合っている教職員の意向を尊重し、よりよい教科書が子どもたちのもとに届けられ、教職員や父母、保護者、何よりも子どもたち自身の努力と重ねて、充実した教育活動が展開される必要があります。この観点は、1997年3月に行われた閣議決定でも「…教科書採択の調査研究により多くの教員の意向が反映されるよう、現行の採択地区の小規模化や採択方法の工夫改善についての都道府県の取組を促す」とされてきました。しかし、実際には、中学校における「つくる会」教科書をめぐる動きとも重なって、採択地域の広域化や教職員の意向を排除して「教育委員会の責任と権限による採択」が広げられてきました。この動きが、憲法の精神を蹂躙する教科書をいくつかの地域、自治体で採択する要因となったことは明らかです。同時に、こうした制度改悪のもとにあっても、多くの父母、市民、教職員の「よりよい教科書を子どもたちに」の声と運動は、憲法の精神と歴史の教訓に逆行する教科書を許さない圧倒的な世論をつくり、貴重な到達点をつくってきました。2010年の教科書採択は小学校ですが、来年には再び中学校教科書の採択期を迎えます。教科書採択の公開と民主的な採択制度の実現、何よりも父母、国民、教職員の願いに沿った教科書採択への努力を強めることこそ重要です。この間の全国の運動と教訓を汲みつくし、制度改悪を許さず、子どもたちの教育を充実させるにふさわしい教科書採択の輪を広げることが、来年度のとりくみの重要な土台をつくります。全国での奮闘を心より呼びかけます。

以上

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( 2010/04/01 17:24 ) Category 共闘 全教・日高教 | TB(0) | CM(0)
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